
商品の市場性は、イデオロギーによっても影響を受けます。自由貿易主義を建前としている西側の資本主義諸国では、商品の市場性は市場の自由競争のメカニズムによって決まります。
しかし、社会主義体制での諸国では、商品は年間の生産計画や国産化計画のなかで調節されますので、商品の市場性は計画経済のなかで決まります。このように計画経済を原則としている社会主義国では、生産計画に必要な機械類、部品、原材料あるいは生活必需品は優先されますが、国産化可能商品、代替商品は輸入禁止や制限、または高関税が課せられます。
1990年米ソ冷戦構造の終結に伴い、世界経済は平和を前提にした体制に変革してきており、その中でもとくに中国やロシアでは社会主義体制のなかに、市場原理の導入を行い、国内経済の活性化をはかり、産業経済構造の改革を試みています。また政治体制にも資本主義的メカニズムの導入をはかってきています。
したがって、世界市場が従来の市場と比較すると非常に開かれた市場になってきています。しかし、忘れてはならないのは、これらの諸国は本質的には社会主義体制であり、有事の際には、その体制の原理で政策が行われる可能性が高いので、国際的あるいは国内の政治経済情勢や社会の動向に、十分に留意し、有事の際の対策を考えておく必要があるでしょう。